メルマガ19号 AVに出演させられそうになっている方へ

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●●ポルノ被害と女性・子どもの人権プロジェクト メールマガジン
                 vol.024 2014年02月03日 発行

【ポルノ被害と性暴力を考える会】
http://paps-jp.org
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※このメールは【ポルノ被害と性暴力を考える会】の賛同者の方に
お送りしております。配信停止をご希望の方は、hpsv-mag-del@app-jp.org 宛て
にご返信ください。自動的に配信停止手続きされます。

【AVに出演させられそうになっている方へ PAPSへのアクセス8万人以上】

東京は少しだけ春を感じさせる薫りがただよいます。皆さま方はいかがお過ごし
でしょうか。私たち(ポルノ被害と性暴力を考える会)は、1月19日(日)に、
ホームページに「AVに出演させられそうになっている方へ」
http://paps-jp.org/aboutus/coerce/ )というメッセージを掲載したところ、
10日ほどの間に、訪問者数84,479人(2014年2月3現在)の方々がアクセスされまし
た。ツイッタ―での拡散が急速になされた結果です。この件のツイートは2,382件
以上(2月3日現在)です。

訪問者数の多さ、ツイート数の多さから、私たちの発したメッセージを切実に
必要とする人々が多く存在することが推測できます。
ツイッタ―のコメントは私たちのメッセージ(あなたは一人じゃない、誰かに
訴えて下さい)に共感ないし好意的な反応が多いのが特徴と思われます。

 街頭で芸能プロダクションが勧誘(スカウト)することはありますし、そのよう
な勧誘によって有名な俳優になっていった方々はおられますが、問題は芸能プロ
ダクションを装って近づき、本人の芸能人になりたい気持ちをあおって誘い込み
逃げるに逃げられない状況を作り上げる手口とその被害です。今回ホームページ
では具体的な事例からその手口の実際についてふれています。
以下に、いくつかのツイートのコメントを要約してお伝えします。

■例えば、学校関係者と思われる方は
・「このページを印刷して学生さんに知らせたい」
・「学生に配りたい。」
・「東京では良く声をかけられると思いますが、その対処法も書いてあります。」
・「予防と予後がしっかりと書かれている」

■ある議員の方は
・「これは学生さん向けの啓発リーフレットみたいなものとして読み解くことができた」

■また、路上で実際に勧誘されたことがある方は、撃退法というか見分け方を
教えてくれました。
・「首都圏の中学生から大学生はよく声を掛けられていると思う。実際に声を
かけられた時に「報道関係に勤めている。いつもお世話になっている。」
と答えたら逃げるように去っていく勧誘員も・・」

今回は、「AVに出演させられそうになって困っている人」という具体的な困惑を
題材にしてメッセージを発信しましたが、ポルノ問題がらみで違うシチュエーショ
ンで困っている人、被害に遭ってい人はまだ他にもいると思います。
ご意見をお寄せ下さい。

■ポルノ被害と性暴力を考える会編の出版物
『森美術館問題と性暴力表現』(不磨書房 2013.8)1890円+送料
『証言 現代の性暴力とポルノ被害 ~研究と福祉の現場から~』
東京都社会福祉協議会 2010.11)1905円+送料
パンフレット「今は、まだ名前のない性被害があります」カンパ200円以上+送料
~~~~~~
申込方法
fax 03-6304-2564 又はmail paps@paps-jp.org
住所・氏名・希望部数記載の上、上記ファックス又はメールにてお申し込み下さい。
代金の授受:振り込み用紙を同封しますので、本が届き次第なるべく早くお支払い下さい。
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メルマガ18号 性暴力を許さない女の会・公開講座のお知らせ

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●●ポルノ被害と女性・子どもの人権プロジェクト メールマガジン
                 vol.023 2014年01月26日 発行

【ポルノ被害と性暴力を考える会】
http://paps-jp.org
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遅ればせながら、新年のご挨拶を申し上げます。不穏な状況下で必ずしも嬉しい
気持ちで新年を寿ぐこともできないのでありますが、しかし、性暴力被害の根絶
のために、加害者を生みださないために、今年も一人ひとりできることをできる
限りやっていきましょう。

今年初めてのPAPSのイベントとして、3月16日に(日)大阪のドーンセンターにて、
森美術館問題を主題にしたシンポジウムを開催します。関西方面の多くの方の参
加を期待しています。

私たちは、森美術館問題を美術館に対する単発的な抗議運動だけで終わらせる
ことはしたくないと考えています。多くの皆さまの協力により、昨年8月には
「森美術館問題と性暴力表現」(不磨書房)を刊行することができました。そし
て、さらに問題考えることを続けたい、問題の視点を深めたい、森美術館問題を
通じて人としての尊厳の根本的なあり方について考えていきたいと、下記のよう
なシンポを企画しました。

今回は、大阪の性暴力を許さない女の会の全面的な協力を得て東京ではなく
会場は大阪で行います。

【タイトル】
性暴力を許さない女の会・公開講座
ポルノ被害と性暴力を考える会・第5回ポルノ被害と女性子どもの人権シンポ
「館長、その“芸術”は 性暴力です!東京・森美術館問題を考える 」

【シンポの目的】
2012年、東京の六本木ヒルズ・森美術館で会田誠展開催。四肢切断された少
女が微笑む姿を描いた暴力的ポルノも展示されていた。市民から抗議の声が・・。
館長は、美術館の社会的使命は“作品”について様々な議論を巻き起こすことだ
と主張。芸術だと言えば、どんなに人の尊厳を脅かしてもいいのか。性暴力は芸
術の顔を持てば、性暴力でなくなるのか。隠されている被害は何か。ともに考え
ましょう。
【シンポジスト】
 中里見 博(徳島大学教員)
 宮本 節子(フリー・ソーシャルワーカー)
 岡野 八代(同志社大学教員) 
【日時】:2014.3.16(日) 13:30~16:00
【参加費】:1000円
【場所】:ドーンセンター・大会議室2
(大阪府男女共同参画・青少年センター)
540-0008大阪市中央区大手前1-3-49

なお、このようなシンポジウムを開催することに関して、森美術館館長の南條史生氏
にお知らせするとともに、お越し願えないかご招待をしています。またお越し願
えない時にはメッセージを頂けないかお願いの手紙を差し上げました。

■ポルノ被害と性暴力を考える会編の出版物
『森美術館問題と性暴力表現』(不磨書房 2013.8)1890円+送料
『証言 現代の性暴力とポルノ被害 ~研究と福祉の現場から~』
(東京都社会福祉協議会 2010.11)1905円+送料

パンフレット「今は、まだ名前のない性被害があります」カンパ200円以上+送料
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申込方法
fax 03-6304-2564 又はmail paps[at]paps-jp.org ([at]を@に変更ください)
住所・氏名・希望部数記載の上、上記ファックス又はメールにてお申し込み下さい。
代金の授受:振り込み用紙を同封しますので、本が届き次第なるべく早くお支払い下さい。
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メルマガ17号

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●●ポルノ被害と女性・子どもの人権プロジェクト メールマガジン
                 vol.022 2013年12月21日 発行

【ポルノ被害と性暴力を考える会】
http://paps-jp.org
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2013年は森美術館問題に明け暮れして、PAPSにとっては、超多忙で、
しかし実りの多い一年だったように思われます。皆さまは如何な1年を
お過ごしでしたでしょうか。

■Eテレ:ハートネットTVの放映 (2013.12.10) 
「性産業に巻き込まれる知的障害の女性たち」
 知的に障害のある女性と性風俗とを結びつけた問題提起の番組が
テレビのメディアに登場したのは初めてのことではないかと思われる
企画です。ポルノ被害と性暴力を考える会のメンバーが複数登場しました。
ハートネットTVは、福祉関係者は比較的よくチェックしていますが、
一般的にはなじみが薄い番組です。

ところが! 12月10日の放映はいつもの倍の視聴率でしかも若い女性の
視聴が多かったとのことでした。映像をご案内できないのがとても残念
です。以下に、番組の概要のホームページを添付しますのでどうぞご覧下さい。

① http://www.nhk.or.jp/heart-net/tv/calendar/2013-12/10.html
② http://www.nhk.or.jp/hearttv-blog/500/171829.html
③ http://www.nhk.or.jp/hearttv-blog/500/174748.html

番組紹介やディレクターのブログの最後の方に掲載されている視聴者
からの投稿欄をご覧になって下さい。
分けても、③のサイトの最後に介護施設の職員という方からの投稿が
寄せられていますので、ご覧ください。性風俗は好きでやっているんだ
からいいじゃないか、とか、男の性欲は抑えられないのだから必要なの
だ、といった俗説がありますが、その結果どういうことが一人の女性の
身の上に起きるのか、語って余りあります。

戦後68年目の年の瀬ではなくて戦前○年前の年の瀬が迫っているよう
な昨今の政治状況です。来年もまた性暴力やポルノ被害に対抗し、
人々の尊厳の回復を求めて頑張りましょう。

■ポルノ被害と性暴力を考える会編
『森美術館問題と性暴力表現』(不磨書房)購入申し込み方法
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fax 03-6304-2564 又はmail paps@paps-jp.org
住所・氏名・希望部数記載の上、上記ファックス又はメールにてお申し込み下さい。
価格(税込):1部1890円+送料
代金の授受:振り込み用紙を同封しますので、本が届き次第なるべく早くお支払い下さい。
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メルマガ16号

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●●ポルノ被害と女性・子どもの人権プロジェクト メールマガジン
                 vol.016 2013年01月28日 発行
【ポルノ被害と性暴力を考える会】
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 今年はじめてのメールマガジンになります。今年もよろしくお願いします。今回のメルマガでは
この間における私たちの会の2つの重要な取り組みについてご報告します。

■アメリカの反ポルノ・ドキュメンタリー映画「快楽の代償」の日本語字幕版の上映運動
 私たちは昨年の末から、アメリカのニューヨーク大学の准教授でドキュメンタリー作家で
あるソン・シンさんが制作した反ポルノ・ドキュメンタリー映画『快楽の代償』
(http://www.thepriceofpleasure.com/)の日本語字幕版の上映運動に
取り組んでいます。昨年の12月22日に最初の上映会を、ポルノ・買春問題研究会
(APP)と合同で東京で開催し、20名の参加を得ることができました。参加者から
は「衝撃を受けた」「深く考えさせられた」との感想が寄せられています。今後とも、各地
で上映会を開催するつもりでいますので、ぜひ私たちの地元で開催してほしいという方が
おられましたら、PAPSまでご連絡ください。

■森美術館「会田誠展」における性暴力展示

 去年の11月から今年の3月まで、森美術館において「会田誠展 天才でごめん
なさい」という展覧会が開催されています。この会田誠展には、四肢切断された全裸の
少女が首輪をされて微笑んでいる「犬」という題名の連作をはじめとして、性暴力性と
性差別性に満ちた作品が多数、展示されています。
 (作品の一部は、森美術館の公式ブログにて紹介されていますので、それを参照してください
→http://moriartmuseum.cocolog-nifty.com/blog/2012/10/11-3dba.html)
(後に問題の絵を削除)

 これらの作品は、残虐な児童ポルノであるだけでなく、きわめて下劣な性差別であると
ともに障がい者差別でもあります。このようなものが、同人誌にこっそり掲載されているので
はなく、森美術館という公共的な美術館で堂々と展示され、しかも、各界から絶賛され
ているというのは、異常としか言いようがありません。すでにNHKの「日曜美術館」で肯
定的に取り上げられ、最新の『美術手帳』では特集さえ組まれています。
 私たちは、森美術館に対して1月25日付で抗議文を送付するとともに、多くの団体・個人と協力
してこの問題を広く世論に訴えていきたいと考えています。またこの問題を国際的にも
訴えていきたいと考えていますので、みなさんのご協力を求めたいと思います。

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メルマガ15号

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●●ポルノ被害と女性・子どもの人権プロジェクト メールマガジン
                 vol.015 2012年10月23日 発行
【ポルノ被害と性暴力を考える会】
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 新聞によると世界的に今年の9月は観測史上最も暑い月だったそうですが、10月に入
って、ようやく本格的な秋の気配になってきました。今回のメルマガは、先月の30日に
開かれた第4回「ポルノ被害と女性・子どもの人権」シンポジウムの簡単な報告をさせて
いただきます。

■第4回シンポジウムは120人弱の参加
 先月、9月30日に大妻女子大学で第4回シンポジウム「国際的に広がる性売買被害~
オーストラリア・韓国・日本の現状から~」を開催しました。オーストラリアと韓国から
パネリストをお迎えしての国際シンポジウムは初めての試みでしたが、パネリストの方の
素晴らしいご報告と、その後の熱心なディスカッションのおかげで、内容的には素晴らし
い成功を収めることができました。ただ残念なことに、当日、台風が首都圏を直撃するこ
ととなり、質疑応答の時間を削って、予定より1時間以上早く切り上げなければならない
事態になりました。また、台風の影響からか、参加者も例年よりも少なくなりました。し
かし、それでも天候の悪い中、120名弱の方々に参加していただき、シンポジウムを無事
成功させることができました。参加者のみなさん、ボランティアのみなさん、まことにあ
りがとうございました。

 以下、当日の参加者の方からの感想をいくつか抜粋させていただき、当日の雰囲気を
お伝えします。

★ キャロライン・ノーマさんのお話への感想
 「日本とオーストラリアの人身売買での歴史的な背景を知ることができました」「オー
ストラリアと日本の性産業の関係性がとても分かりやすく、深く理解することができまし
た」「性売買については、東南アジア、中南米、ロシア、CISに多くの目が向いていると
思いますが、大洋州にも目を向ける必要があるのですね。不勉強であったこともあります
が、日本とオーストラリアの関係が意外に感じられました」「売春を合法化するというこ
とだけでは、資本化された商業主義的な性産業のなかで、女性や子どもの人権、売春者の
人権を守ることはできないということがよく分かって面白かったです。また、売買春とポ
ルノグラフィの問題が地続きであることを改めて考えさせられました」「オーストラリア
という国のイメージはおおらかでステキな“観光”というものでした。どの国にも暗いも
のはあるのだとよくわかりました。また、日本のポルノ文化の影響の大きさにおどろき、
また悲しくなりました」「こういった所で日本とオーストラリアがつながってしまってい
るなんて知らなかった。また、『文化』として日本のポルノの内容が美化され、ポピュラー
になっているということは、ショックだった」

★キム・コ・ヨンジュさんのお話への感想
 「同じアジアで性売買防止法という法律の制定が完備していることに刺激を受け、勇気
づけられます」「10代の買春問題について、日本と共通する部分も多く、興味深かった」
「韓国の問題には関心があるので家父長的社会における女子の地位向上と性問題の相関は、
日本でも重要な観点だと思う」「とてもわかりやすく、よく研究されていて実情には驚く
ことばかりだった。その“自発的な性売買”って、女性としてどうとらえたらいいのか、
もう少し詳しく知りたいと思いました」「やはり日本のさまざまな影響や余波をうけてい
る事(援助交際・漫画etc)が話されていたが、グローバルな視点で、せめて意識ある女
性が手をつないで売買春防止ととりくむ必要性を感じた」「性売買防止法の最初の説明を
聞いて、日本よりいいじゃないかと思ったが、実際をともなっていない現状がわかった。
最後の相互矛盾以降のことがとても印象的だった。自発的性売買は結局自己責任となって
いて、本当に現実はひどいと思ったし、男性優位社会への強い疑問を感じた」「フィール
ドワークの発表ということで、実際に経験した方たちのリアルな意見を聴けたのが貴重で
した。現実に起こっている出来ごとと、それに関わった人たちが何を思っていたのかを知
れた」

★大森佐和さんのお話への感想
 「子どもポルノは、はっきり性虐待といって下さってありがたかったです」「日本のポ
ルノ問題について整理ができ、改めて早くポルノ規制を強化し、ポルノ/性の搾取を失く
していかなければと思います」「何ゆえ子どもポルノ規制が進まないのか、その問題の核
が見えたような気がしました。また先生の力強いメッセージ“大人の責任”“子どもの人
権を守る”ということが伝わってきました」「男性や国家がきれいな言葉をつかって(表
現の自由、国家権力恣意的乱用のおそれなど)本質をそらしているように感じた」「児童
ポルノについて、国を越えてという部分、考えたこともなかったです。勉強になりました」

 また、シンポジウム全体についても以下のような感想をいただいています。
 「3人の話しがわかりやすくなり、今後の方向性がもててよかった」「オーストラリア
・韓国・日本のそれぞれの今の問題を聞くことで、今までは、日本の実の問題に焦点をあ
てがちだったし、日本のことしか知らなかったので、実は性的問題は国を問わずに存在し
ていることを認識できました」「各国の被害の状況、各国の関わり合いについて詳しく知
りえることができ、被害は一国だけでは解決できないものであると理解することができま
した。外から見た海外からの目としての日本国内の被害の状況を客観的に知ることができ、
貴重な時間でした」「キャロライン・ノーマ氏のお話も、キム・コ・ヨンジュ氏のお話も
他国の実情に触れる有意義な内容でした。ただ時間がもう少しあれば・・・台風がうらめ
しい」「毎回このようなシンポジウムの企画・実施に感謝しています。グローバル化して
いる世界においてアンダーグラウンド化して増殖する性産業、人身売買、子どもポルノの
現状を知ることができました」「パネルディスカッションでは、日本の状況を客観的に見
た貴重な意見を聞くことができてよかったです」

 以上のようなご意見の他にも、いくつか批判的な意見や改善の提案などもいただいてお
ります。これからの活動の参考にさせていただきます。また当日は、私たちからの要請に
応えて、多くのカンパも寄せられました。参加者のみなさん、まことにありがとうござい
ました。
 これで、朝日新聞厚生文化事業団からの助成金にもとづく活動は一段落します。今後、
十分な資金がないもとで、どのような形で活動を継続し発展させていくか、会の中で話し
合って決めていきたいと考えています。少なくとも、今回のシンポジウムの報告書につい
ては、来年の春ごろには発行する予定にしています。シンポ当日の資料集には載せられな
かったさまざまな資料(韓国の種々の法律や日本における児童ポルノ法の各党の改正案な
ど)を掲載する予定です。詳しいことが明らかになりしだい、またこのメルマガでご報告
します。

■PAPSリーフレット完成
 前回のメルマガで、私たちの会について簡単に紹介するA43つ折りのリーフレットを
作成中であると報告しましたが、無事、リーフレットが完成しました。9月30日のシン
ポ当日には間に合いませんでしたが、ホームページからダウンロードできるようにしてあ
りますので、ご自由に入手してください。また、可能であれば、お知り合いの方にお配り
ください。

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メルマガ14号

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●●ポルノ被害と女性・子どもの人権プロジェクト メールマガジン
                 vol.014 2012年09月06日発行
【ポルノ被害と性暴力を考える会】
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 ついに9月になりましたが、あいかわらず残暑の厳しい日が続いています。それでも、
雲の形や空の青さ、風の心地よさに秋が感じられるようになってきました。

■シンポジウムまで1ヶ月足らず
 さて、いよいよ9月30日の第4回シンポジウム「国際的に広がる性売買被害~オース
トラリア・韓国・日本の現状から~」まで1ヶ月を切りました。美しいチラシも完成し、
8月半ばに各所に発送させていただきました。

ネット上では、http://paps-jp.org/wp-content/uploads/2012/08/20120930.pdf 
からダウンロードできますので、ご利用ください。また、報告予定者からの素晴らしい
報告原稿もあがってきています。当日のシンポジウムをぜひ楽しみにしてください。

■昨年のシンポの報告書が完成
 さて今回はもう一つ重大なお知らせがあります。昨年の第3回シンポジウム「子どもの
日常を取り巻く性被害~学校・ストリート・施設」の報告書ができあがりました。

 報告書は2部構成になっています。第1部は昨年のシンポジウムの逐一報告になってい
ます。当日の報告およびディスカッションが細部にわたって読むことができます。また当日、
会場で出されたけれども時間の都合で答えられなかった多数の質問に対する、各パネラーか
らの丁寧な回答も特別に掲載されています。

 第2部は、「イースト・プレス社問題と『表現の自由』」と題して、このメルマガ
でも紹介したイースト・プレス社問題を特集しています。私たちの会のメンバーだけで
なく、私たちと協力関係にある方たちからも、この問題に関するコメントをいただきました。
また、この問題は『週刊金曜日』にも飛び火しましたが、『週刊金曜日』で交わされた
論争についても取り上げています。以下に、この第2部における寄稿文の一部を表題だ
け紹介します。

・ 谷口和憲「脱ポルノ社会の実現に向けて」
・ 森田成也「『表現の自由』論のダブルスタンダード」
・ 宮本節子「官能表現の画家クリムトとその制作過程――性と暴力と受益者と…」
・ 中里見博「『表現の自由』の脱神話化と脱権力化が必要だ」
・ 二場美由紀「人の尊厳と表現の自由――福祉の現場から」
・ 金尻カズナ「ナチズムはどちらか? 真の犠牲者は誰か?」
・ 大原レイカ「レイプ神話と性暴力AVの真実」

 1冊1000円(+送料)でお分けしますので、ご所望の方は、メールでぜひ注文して
ください。よろしくお願いします。

 その他、この間の活動についていくつか報告をさせていただきます。

■ポルノ被害と売買春被害のアンケート調査
 まず、ポルノ被害および売買春被害について、全国のさまざまな福祉施設や市民団体に
向けたアンケートを今年の4~6月に実施しましたが、それに対するたくさんの回答が
寄せられました。この場を借りてお礼申し上げます。
 私たちは236の施設・団体にポルノ被害と売買春被害に関するアンケートを送付し、
60以上の施設・団体から回答が寄せられました。回答率は約25%です。その中で、ポル
ノ被害の相談等を受けたことがあるとの回答、および売買春被害の相談を受けたことが
あるとの回答が、それぞれ20以上あり、その内容も多くは非常に深刻で重大なものでし
た。
 このアンケートについて今後どのような形で生かしていくのがよいのかについては十分
に会の内部で検討したうえで、できるだけ有意義な形で活動に役立てていきたいと考えて
います。また、当事者への聞き取り調査も少しずつですが進行しています。

■PAPSリーフレットの作成中
 最後にもう一つ。現在、私たちの会について簡単に紹介するA43つ折りのリーフレット
を作成中です。できるだけ手にとりやすく、読みやすく、わかりやすいものをと考えて、
ワーキングチームをつくってデザインや文章を練っている最中です。うまくいけば、9
月30日のシンポジウムでお配りできると思います。

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メルマガ13号

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●●ポルノ被害と女性・子どもの人権プロジェクト メールマガジン
                 vol.013 2012年06月24日発行
【ポルノ被害と性暴力を考える会】
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ついに梅雨の季節になりましたが、みなさんいかがおすごしでしょうか。今回の
メルマガでは、今年の9月30日に予定されている第4回「ポルノ被害と女性・子
どもの人権」シンポジウムについてのご案内と、ついに公式公開することになった
PAPSのホームページについて報告させていただきます。

■1、第4回「ポルノ被害と女性・子どもの人権」シンポジウム
 今年のシンポジウムは国外からシンポジストをお迎えしての国際シンポジウムと
なります。日本におけるポルノは韓国や台湾などに大量に輸出されるとともに、ア
ジア地域の人身売買は、日本、台湾、韓国、オーストラリアが、出発点になったり、
中継点になったり、終着点になったりしています。これら環太平洋諸国は性売買に
おいて相互に結びついており、したがってそれに反対する運動も相互に協力してい
く必要があります。

「国際的に広がる性売買被害~オーストラリア・韓国・日本の現状から~」
日時:2012年9月30日(日) 13:00~17:30
会場:大妻女子大学千代田キャンパス(市ヶ谷校) 第150講義室

パネリスト
オーストラリア:キャロライン・ノーマさん(RMIT大学講師)
韓国     :キム・コ・ヨンジュさん(梨花女子大学研究教授)
日本     :大森佐和さん(ICU准教授)
コーディネーター:大森佐和さん

 キャロライン・ノーマさんは、オーストラリアのロイヤル・メルボルン工科大学
(RMIT)の「国際関係・社会科学・プランニング」学部の講師で、Coalition
Against Trafficking in Women Australia(CATWA:女性の人身売買に反対す
る同盟オーストラリア)の中心メンバーです。日本にも豊富な留学経験があり、日
本における売買春問題を論じた著作で博士号を取得しています。今年の1月に来日
し、PAPSおよびAPPのメンバーと交流しました。
 キム・コ・ヨンジュさんは、韓国の梨花女子大学の文化・女性研究科教授で、
韓国の10代の少女による「援助交際」に関するフィールドワークを長年行なってお
り、このテーマで著作も2冊出版しています。

 大森佐和さんは、日本の国際基督教大学(ICU)の教養学部准教授で公共政策
専攻。「ECPAT/ストップ子ども買春の会」のメンバーであり、私たちの会のメン
バーでもあります。

 キャロライン・ノーマさんからは、売買春が合法化されているオーストラリアの
現状(合法化すればセックスワーカーの環境が改善されるという議論は本当に正し
いのか、など)について報告していただくとともに、合法化が国際的に及ぼす影響
について報告していただきます。

 キム・コ・ヨンジュさんからは、韓国における少女買春の状況と日本のポルノが
韓国に及ぼしている影響、2004年に性売買禁止・保護法が施行されて、どのような
変化があったのかなどについて報告していただきます。
 大森さんからは、日本における少女買春の状況とポルノ被害の現状について報告
していただきます。

 ディスカッションでは、各国における性売買・性被害の共通性や相違、また各国間
の相互作用、さらに各国における反対勢力の相互連携の可能性について議論してい
ければと思っています。
 7月中にチラシを作成し、各地に送付するとともに、賛同団体を広く募って行く
予定にしておりますので、ぜひ第4回シンポジウムの賛同団体になってください。
また、さまざまな方からの個人メッセージも募集していますので、よろしくお願い
します。

■2、PAPSのホームページ
 長く待たれていたPAPSの公式ホームページがようやく正式公開の運びとなり
ました。http://paps-jp.org/

 コンテンツとしては、「私たちPAPSについて」「活動報告アクション」
「ポルノ被害とは」「被害を無くしたい方へ」「被害に遭われた方へ」などがあり
ます。「活動報告アクション」には、「イースト・プレス社問題」「ポルノ被害シ
ンポジウム」「被害聞き取り調査」などのサブコンテンツがあります。またこのメ
ルマガも1号から掲載されています。まだ建設途中なので、完成していないコンテ
ンツもありますが、今後、少しずつ完成させていく予定です。 
ぜひ定期的にチェックしてみてください。

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メルマガ12号

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●●ポルノ被害と女性・子どもの人権プロジェクト メールマガジン
                 vol.012 2012年05月02日 発行
【ポルノ被害と性暴力を考える会】
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 この間、私たちはイーストプレスという出版社とのあいだで抗議行動と
交渉を行なっており、この件について簡単にご報告させていただきます。

 2008年に理論社という良心的な児童書の老舗出版社が、「よりみちパン
!セ」シリーズの一環として、暴力アダルトビデオで有名なバクシーシ山
下が青少年に向けて性について語るというコンセプトの『ひとはみな、ハ
ダカになる。』を出版したことに対して、婦人保護施設の施設長などが抗
議し、絶版・回収を求める運動を行ない、1万名以上の署名を集めました。
 その理論社は、抗議側の主張にはまったく耳を貸さず、話し合いの場で
は抗議者たちに対して「ファシズムだ、表現の自由の侵害だ」と罵倒し、
抗議を一蹴しました。
 しかし、理論社はその後倒産し、「よりみちパン!セ」シリーズも宙に
浮いた状態になりました。しかし、このシリーズには同社のドル箱シリー
ズでもあったので、最終的にイースト・プレス社が版権を買い取り、復刊
することを決定しました。(ちなみに、理論社はその後、経営陣を一新し
た上で再建されており、今では旧理論社の立場と一線を画した立場を取っ
ています)
 私たちの会はこの情報を聞いて、もし復刊するならば、その中にバクシ
ーシ山下の『ひとはみな、ハダカになる。』は入れてほしくないと考え、
2011年に復刊をやめるよう要望書を同社に出しました。しかし、それに対
する回答はまったくなく、その後、2012年になって、同社に出向いて話し
合いを行ないましたが、その場でも、イースト・プレス社側はこちらの要
求を突っぱねました。この交渉後、「ポルノ被害と性暴力を考える会」と
して、質問状を出し(資料1参照)、それに対するイースト・プレス社とし
ての正式の回答を求めたところ、2012年2月末、イースト・プレス社の社
長名で正式の回答が寄せられました。(資料2参照。ただし、この回答書では
回答の日付が2011年と間違って表記されています)。
 その内容は、基本的にわれわれの予想していたものであり、ポルノが公
然と存在する事実と「表現の自由」の名のもとにバクシーシ山下の著作復
刊を当然とするものであり、抗議する側を「ナチズム」と罵倒するもので
した。また、私たちの質問状と読み比べていただければわかりますが、バ
クシーシ山下の暴力ビデオそのものに対する評価は何もなく、したがって、
そのような暴力ビデオを撮って名を成した人物が青少年向けに「性」につ
いて語る著作を復刊することの社会的意味についても、何も語っていませ
ん。それこそが、私たちの質問状の問いかけの核心であったにもかかわら
ずです。
 しかし、こういう形で正式の文書として見解表明させたことは、大きな
意味があったと思います。というのも、理論社のときは、そうした公式の
回答を求めなかったので、向こう側の言い分はただ口頭でしか表明されず、
それを批判するにしても、こちらが自主的にとってメモを参考にせざるを
えず、「言った言わない」の問題になってしまうからです。社長名で出さ
れた正式の文書である以上、それを取り上げて、しかるべき批判を加える
ことは非常に重要です。それは、「表現の自由」論がいかに濫用され、
「強者の特権」と化しているかを如実に示しています。
 さて、私たちはこの回答書を受けて、広く批判文章をつのるために、私
たちの関係するところにこの回答書をお伝えし意見を求めました。現在す
でにいくつかの意見が寄せられています。私たちは、5月中に私たちの会
のホームページを公開する予定ですが、その中で今回の質問と回答を掲載
することにしています。
 なお、われわれはこの回答を受けて日付のミスなど何点か問い合わせを
する文書をイースト・プレス社に送り、それに対するイースト・プレスの
再度の回答を受け取っていますが(日付のミスについては認めているが、
それ以外の点について退けている)、これについてはここでは紹介を割愛
させていただきます。
 いずれにせよ、われわれは今後とも、イースト・プレス問題について批
判のキャンペーンを行なっていきますので、みなさまのご協力をお願いします。

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メルマガ11号

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●●ポルノ被害と女性・子どもの人権プロジェクト メールマガジン
                 vol.011 2012年02月28日 発行

【ポルノ被害と性暴力を考える会】
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 2012年になってから最初のメルマガになります。寒い日が続き、インフルエンザが流行
っていますが、みなさんいかがおすごしでしょうか?

■シンポのお知らせ

 昨年11月に行なわれた第3回シンポジウム「子どもたちの日常を取りまく性被害~学校・
ストリート・施設」の報告と討論の内容を『報告書』にする作業がこの間行なわれていま
す。今年の4月か5月には発行できると思いますので、その時には改めてこのメールマガ
ジンで報告させていただきます。

 今年の第4回シンポジウムですが、時期は10月ごろ、場所は大妻女子大学を予定してい
ます。内容は、オーストラリアや韓国など外国からのゲストをお招きして、諸外国の経験
を踏まえて売買春被害と女性・子どもの人権に注目したシンポジウムを予定しています。
ポルノ被害と売買春被害とは地続きであり、しばしば一体のものとして存在しています。
また、実際の性行為がなされるポルノグラフィは売買春の一形態であると言えます。被害
者は、時にポルノの被写体として、時に性風俗産業の従事者として被害を受け、被害のた
らい回しをされます。

 各国の経験と取り組みを学ぶことを通じて、そうした実態を明らかにし、日本における
ポルノ被害・売買春被害の根絶のために役立てていきたいと思っています。

 その一環として、先月、オーストラリアから、研究者でありフェミニズムの活動家である
キャロライン・ノーマさんを招いて、「ポルノ被害と性暴力を考える会」および「ポルノ
・買春問題研究会(APP)」と合同で交流会を開催し、お互いの活動について報告しまし
た。キャロラインさんは、オーストラリアでポルノ被害と売買春被害の問題について長年
取り組んで来られた方で、今年のシンポジウムのゲストの一人として予定している方でも
あります。オーストラリアは、セックスワーク論の影響のもと、売買春の合法化が世界的
に最も進んでいる国の一つですが、そうした「合法的」売買春の陰で、人身売買や子ども
買春も盛んに行なわれていることがキャロラインさんから報告されました。「合法的」売
買春の繁栄は必然的に「非合法」の売買春の繁栄をともないます。前者を積極的に容認し
て後者だけを取り締まるというのは机上の空論であることがオーストラリアの経験からも
明らかになっています。

 日本では、「売春防止法」によって売買春は禁止されていることになっていますが、
それは性交をともなう狭い意味での売買春だけを規制の対象としており、いわゆる「性交
類似行為」を行なう「売買春」は完全に合法化されています。そのため、この「性交類似
行為」の売買の陰に隠れて、狭義の売買春も大規模に行なわれ、多くの売買春被害を生み
出しています。

 交流会の後、キャロラインさんとともに秋葉原に行って、子どもの着エロやアダルト
ビデオの専門店を視察しました。諸外国では「子どもポルノ」として当然規制対象となっ
ているような「着エロ」が堂々と販売されている日本の現状にキャロラインさんのみなら
ず、同行した私たちも驚きを禁じえませんでした。

 今後、シンポジウムのゲストや内容、開催時期についてより詳細に詰めていく予定です
ので、詳細が決まりしだい、このメルマガで報告します。

■理論社問題からイースト・プレス社問題へ
 私たちの会は、児童書出版社として社会的評価の高かった理論社が「よりみちパ!ンセ」
シリーズで、AV監督として悪名高いバクシーシ山下に「ひとはみな、ハダカになる。」と
いう青少年向けのポルノの紹介書を書かせて出版したことに驚いて、この本の回収・絶版
を求めて署名運動を起こしたことから始まりました。

 理論社は2010年に倒産し、なんと「よりみちパ!ンセ」シリーズはこのシリーズを企画
した編集者ごとイースト・プレス社に移管され、昨年以来シリーズは着々と再刊されてい
ます。再刊計画の中にバクシーシの本もはいっていることから、1月30日に私たちの会の
代表4人がイ社の小林茂社長に面談し、バクシーシの本を再刊しないよう申し入れを行い
ましたが、拒否されました。

 私たちは、女性に対して極めて暴力的で犯罪の証拠になるとも思われる映像を撮ること
で名を成したバクシーシの本を出版することは間違っていると考えています。イ社にこの
本を再刊する社会的意義、社会的責任を問いただし、2月末日までに、文書にて回答をい
ただくことになりました。イ社がどのような回答をするのかこの次のメルマガにてお知ら
せいたします。

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メルマガ10号

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●●ポルノ被害と女性・子どもの人権プロジェクト メールマガジン
                 vol.010 2011年12月21日 発行

【ポルノ被害と性暴力を考える会】
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 先月の20日に、第3回「ポルノ被害と女性・子どもの人権シンポジウム」
として「子どもたちの日常を取りまく性被害~学校・ストリート・施設」を
開催しました。他に多くの企画が重なっていたにもかかわらず、160名以
上の参加を得ることができ、大成功を収めることができました。学校、施設、
ストリートのそれぞれの現場で多くの子どもたちと接してきたパネリストの
方たちによるリアルで具体的な話に、多くの参加者は大いに感銘を受けたよ
うでした。以下、感想文の一部を引用させていただきます。

・「養護施設・ストリート・学校のそれぞれの非常にしっかりした職場感覚
の強い方々のお話は、本当に貴重で、見すごされがちな問題を論じていると
感じた」
・「子どもが性被害にあう環境が身近なところにあること。そして、”自分の
居場所”を求めて。意志に反して自ら飛び込むこと。そんな子ども達がいるこ
とは分かっていても手を差し伸べられない現実。そんな環境をつくりだして
いるのは、われわれ大人だということ。改めて考えさせられるとともに、一日
も早く、そして、1人でも、加害者・被害者にならないよう願うばかりです」
・「それぞれの方が日々関わっている子どもたちの実態を聞くことができて本
当に勉強になった。とても充実していて、長時間が短く感じた。今日の橘さん
の話の中で、”「行政の機関だから信用して任せる」というのではなく、「こ
の人なら信頼して協力し合える」と思える人と一緒に協力している”というお
話があったが、本当に、立場にかかわらず、協力できる人・できない人がいる
だろうと思う」
・「子どもの性被害に取り組む最良の講師でした。子どもたちの声をきく場づ
くりが必要だと痛感しました。その方法を具体的に実行するには、少しでも関
心を持つ人たちを数多く作ることが第一でしょう」
・「パネリストの人選がよかったです。それぞれのパネラーから充実したお話
をきけてよかったです」
・「子どもの性被害の現場にいる方の話を伺うことができ、何が問題なのか具
体的によくわかった。司会の方が話のポイントを良くまとめてくださった」
・「学校で施設で、街中でと、現在の子どもたちの実情を、生の声で届いたよ
うに感じました」
・「こういうシンポジストの組み合わせでシンポジウムが開催されること自体
が稀なように思われ、おもしろかったです」
・「橘ジュンコさんの熱さに感動しました。いろいろな立場の人々が力を合わ
せて、この難しい問題を解決していきたいですね」
・「実際に現場で子供たちに接している方々から、表面からではない話を聞く
ことができた」
・「パネリストの方々の立場がさまざまだったので、異なる視点からの話がう
かがえてよかったです」
・「さまざまな立場の先生方から現状、問題点の指摘から、子どもの人権を守
るために何をしていく必要があるのか考えさせられた。声をくみとり、問題を
広く知るよう、多くの人が関心を持つこと、社会全体で支えていくことに向け
ての具体的な取り組みを考えていくことが大切であると感じた」
・「本人が安心して生きられる場や生き直しができる環境が少ない、という意
味では、社会が子どもをネグレクトしているといえるのだと思います」
・「立場の違う3人の方々のお話が聞けてよかった。学校・施設・ストリート、
どこも身近でありながら、「実際のところ」の話はなかなか聞けない(いろい
ろな壁にはばまれており、しかもネガティブと捉えられる事柄だから)。長時
間だったが、それでも語りつくせない問題だと改めて感じた」
・「画期的な、そして今求められている企画をありがとうございます」
・「学校や施設の立場から登壇できることはまだまだ難しい中、お話いただい
た金子さん、早川さんに感謝します」
・「家、学校、施設と子どもがいる所、どこでも性被害がある実態がわかりま
した。質問にも誠意を持って答えてくれました」
・「現状を何とかしたいと思って情報を探ったりしましたが、こんなにひたむ
きで活力のある活動を知ることができて嬉しく思います。お三方とも、それぞ
れの現場で熱心に取り組まれていて、実態がわかると共に希望が持てました」
・「施設など公的な機関につながれない子どもたち、つながるのが難しい子ど
もたちに対して、粘り強くつきあって継続的な見守りをしていくことの難しさ
や必要性を強く再認識しました」
・「それぞれの方の立場、フィールドのお話はとても刺激的で、いろいろと考
えさせられるものばかりでした。シンポジウムの中で何度かあったように、ポ
ルノや性被害の問題については構造的な視点をもって考えなくてはいけないこ
とを改めて感じました」

 12月6日の会議では、今回のシンポジウムに関する総括を行なうとともに、
来年の第4回シンポジウムについても基本的な方向性について話し合いをしま
した。複数の外国からゲストを呼び、諸外国の先進的な事例を学ぶ企画にして
はどうか、という方向性が出されました。より具体的な内容が決まりしだい、
このメールマガジンでお知らせいたします。

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