メルマガ27号 横浜・市民企画講座 ≪ワークショップ≫開催の模様


≪転送歓迎≫

先月22日(土)に、横浜市のフォーラム(男女共同参画センター横浜)にて、「誘われていませんか? 駅やストリートでのキャッチが危ない」というタイトルで、横浜市の男女共同参画センターが実施する「市民・NPOがつくる男女共同参画事業」の一環として市民企画講座を開催しました。

現在、駅頭や繁華街などで、スカウトマンがしきりに若い女性たちに、ちょっとしたおいしいバイトがあるよーとか、君はルックスがいいからアイドルになれるかも・・という甘い言葉で囁き誘いをかけています。中にはまじめに芸能界の途を示すスカウトマンもいるかも知れません。しかし、そのような甘い誘いに乗ってついて行った挙げ句、とんでもない性暴力を伴うAVを撮影され、商品として発売・流布されて取り返しがたい性被害を受けた高校生や女子学生など若い女性たちが後を絶たないのも事実です。

ポルノビデオ撮影に誘い込む悪質なスカウトマンの横行に危機感を抱いて、横浜市の男女共同参画センターの協力を得て、ポルノ被害防止の啓発活動の一環として市民企画講座を開催しました。横浜市内の大学、短大、専門学校、高校、中学を中心に「誘われていませんか? 駅やストリートでのキャッチが危ない」のチラシを配布しました。

配布している期間中にも、横浜市内のある大学の学生課から、実はうちの学生がスカウトに誘われてついて行ってしまい、対応に苦慮しているとの相談が飛び込んできました。この件は相談の時期が極めて速くしかも対応が迅速であったために事なきを得ました。

チラシ配布中にこのような反応が寄せられたものですから、手ごたえを感じ、私たちのワークショップは大成功するに違いないと期待に満ちていました。

ところが、蓋を開けてみたら実際に参加して下さった方は12名という状況で、主催者としては気落ちがしたというのが正直のところでした。

しかしながら、この数少ない参加者はほぼ全員が丁寧に私たちのアンケートに答え、貴重なご意見を寄せて下さっていました。私たちは、このアンケートを読んでとても励まされ、参加者は少なかったけれども開催して良かったと思えるようになりました。

以下にアンケートの内容をかいつまんでご紹介します。なお、従来私たちの開催するシンポなどでは必ず攻撃的であったり否定的であったりする意見が寄せられるのですが、そのような意見は一つもありませんでした。

*ポルノ被害の実態を知らなかった。驚かされた。もっとこの被害についての理解が広めるようにしたい。
*女性の性被害に対する男性の理解が少ないことを実感した。社会全体で取り組まなければならない問題だ。
*子どもや女性が声を上げることができない環境も問題だ。
*ポルノの流布による被害が続いていることに恐怖を感じる。
*日本は恥ずかしい国だ。AVを「趣味」にして普通に楽しむ人に実態を知ってもらいたい。
*被害を受けた人のその後を思うと本当に辛いことだ。「慰安婦」問題をきちんと学び、再びこのようなことが起きないようにしてこなかったこともポルノの流布に影響をしているのではないか。
*女性にとって生きやすい社会になるように。
*広報の仕方が難しかったと思う。大学や高校の先生がたにもっと知ってほしい内容だ。

≪出前講座をします!≫
「誘われていませんか? 駅やストリートでのキャッチが危ない」
 私たちの生活空間には、女性を性的対象にした情報や商品に満ち溢れています。「芸能界に興味ない?」などとスカウトに声をかけられる高校生、大学生、若い女性たちは、身近にたくさんいます。言葉巧みに言い含められて、とんでもない性暴力・性被害を受ける例が増えています。豊富な事例をもとにご一緒に考えましょう。
【第1部】アイドルに憧れていく付く先は?
【第2部】ポルノ被害について考える

■ポルノ被害と性暴力を考える会編の出版物
『森美術館問題と性暴力表現』(不磨書房 2013.8)1890円+送料
『証言 現代の性暴力とポルノ被害 ~研究と福祉の現場から~』
東京都社会福祉協議会 2010.11)1905円+送料
パンフレット「今は、まだ名前のない性被害があります」カンパ200円以上+送料
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申込方法
fax 03-6304-2564 又はmail paps@paps-jp.org
住所・氏名・希望部数記載の上、上記ファックス又はメールにてお申し込み下さい。
代金の授受:振り込み用紙を同封しますので、本が届き次第なるべく早くお支払い下さい。
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