【転送歓迎】
≪ 相談200ケースを越す! ≫
2012年に1件、2013年に1件、2014年に29件と寄せられていた相談が2016年8月8日現在で累計200件になった。
ぽちぽちと寄せられる相談に押されるように、体制を整える間もなく始まった相談だったが、2015年4月からは特定非営利活動法人人身取引被害者サポートセンター「ライトハウス」との協働事業として「AV被害者相談支援事業」を立ち上げ、二つの団体の強みを生かして相談事業をすすめている。
すなわちITエンジニアとソーシャルワークの専門家のいるパップスと外国からの人身取引被害者として日本へ「輸出」されてくる女性たちの救援活動の実績もあり、人件費も賄う資金のあるライトハウスが手をつないだ意義は大きい。(200ケースのなかみは、AV被害のほかに児童買春、児童ポルノ、性被害なども含まれている。)
この200ケースの相談のなかで、自死された方が2015年7月に1人、2016年8月に1人おられた。遺族の方が伝えてくださったことにより、私たちは知ることができた。これは表に出てはっきりしているものだけである(連絡が取れなくなっている方については把握しようがないのである)。相談やメールの中で「死にたくなってしまう」という言葉を何度聞いたことか・・・・。
夜中、また未明に届くメールは、命をつなぐ細い糸と考えると、15分以内に返そう、ご本人が何をしたいのかを考えながら伴走しようと日々奮闘している。
自分が悪いのだけれど、日々究極のプライバシーをネットで流されるのは、苦しい、死にたくな等々。相談者は、北は北海道から南は九州まで。地方の相談員と弁護士さんのネットワーク大切で、これも少しずつ出来つつある。そう、相談者は関東圏だけでなく、全国にいらっしゃのである。
社会的にも昨年9月のAVに出演拒否した女性への2,460万円損害賠償請求棄却の判決がでてメディアに出て以来、各メディアがこの問題に注目するようになり、国会でも取り上げられるようになるなど、2~3年前には考えられない状況になっている。ネットでのバッシングなどもあるが、私たちは、ただ私たちを求めている相談者の相談に乗っているに過ぎない。そのなかでAV制作・流通・販売等のいろいろな産業構造や課題が浮かび上がってきているのである。
相談を寄せて下さる方の命をつなぐ細い糸をどのようにして手繰り寄せていくか。200ケースという数字ではなく、そこに一人ひとりの人生があり、その人生に私達は関わらせていただいているという畏れの気持を常にもっていることが大事なのである。
自分を責めて命を絶つ人がこれ以上出ないことをこころから祈るのみである。自死されたお二人のご冥福を心からお祈りしたい。
【PAPSへのカンパのお願い】
現在、PAPSとLighthouseでは2015年4月からポルノ被害、性風俗被害に関する相談支援事業を行っています。2016年8月8日時点で、相談者の累計は200名になります。東北・関西・九州・北海道など東京以外の相談が増えてきています。遠隔地の相談者の場合には、現地の支援者や弁護士との連絡調整を図るためにスタッフが現地に赴いたりしています。このような活動をするためには交通費や滞在費などがかさむので実効ある支援体制をなかなか構築できないのが現在の大きな悩みです。
郵便振替口座:団体名 ポルノ被害と性暴力を考える会 番号 00190-3-565606
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